ユニフォームのチトセ 獣医師や看護師向けウェア開発

2020/11/10 10:58 更新


 飲食・サービス、医療分野向けユニフォームの企画・製造・販売を手掛けるチトセ(東京)は今秋、新たに獣医師や動物看護師、トリマー向けユニフォームのブランドを発売した。獣医師は一般的な医療用ウェアを着ている人が多く、専用ウェアのブランドがなかったため、現場の声を聞いて1年かけて開発。獣医療特有の問題に対応する機能と、デザイン性を併せ持つユニフォームとして、提案を広げていく。

 コロナ下で家で過ごす時間が増え、動物との触れ合いを求める人が増えて拡大中のペット市場。動物病院の増加も背景に動物に携わる仕事の人向けのユニフォームを開発した。動物病院などで調査したところ、挙げられた悩みで多かったのは、動物の臭いや毛の付着、生地の耐久性の三つだった。

 新ブランド「アニマリード」は、毛の付着の原因になる静電気を軽減するため制電素材を採用。抗菌・防臭機能を持たせるためエプロン以外の全製品に天然の銀イオンで微生物やバクテリアの増殖を抑制する「ポリジン」加工を施した。伸縮性や耐洗濯性、防しわ・防汚など機能や素材にこだわった。

 構成はドクターコート2型、スクラブの上衣4型、パンツ2型、エプロン2型、手術帽1型。ドクターコートは丈夫なリップストップ生地を採用。長袖が少し緩めのシルエットで、ジャケット感覚で着られるカジュアルなデザイン。半袖は立ち襟のジップアップタイプで、やや細身の動きやすい作りにした。男女兼用で白と紺の2色、長袖9800円、半袖8200円。

 スクラブはスタンダードとハイラインがあり、それぞれ、かぶりと前開きから選べる。前開きの留め具は、動物を傷つけない「テーピースナッパー」を使用。左脇のポケットは全て、ふた付きのおやつ用ミニポケットもあり、2段構造になっている。ハイラインは、背裏と二重ポケットの内側に、動物が隠れた迷彩柄の生地を使っているほか、背面やパンツの腰と膝裏にベンチレーションを付けた。動物が安心する緑や紺など4、5色で5500~7600円。

 トリマー用エプロンは、小松マテーレの「ダントツ撥水(はっすい)」加工の生地を使用。両脇の腰から下にベントを入れ、中央部だけシャンプー台の中に垂らし、水濡れを軽減できるデザインにした。ドライヤーを使う時に両手が自由に動かせるように、胸元にドライヤーを差し込めるポケットを付けたタイプは4800円。

 動物病院、ペットショップのほか、動物の専門学校、ペットシッター向けに販売する。

〝動物目線〟で機能性を高めた「アニマリード」のトリマー用エプロン


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