鶴屋百貨店 働く環境整え接客力強化へ

2017/03/17 06:28 更新


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鶴屋百貨店は今期(18年2月期)、優秀な人材の確保と退職防止策として2カ所目の事業所内保育所を開設する。合わせて今期の休業日を16日とし、熊本地震前の15年度から3日間増やす。

 「全社員に連続5日間の有給休暇を計画的に取得させる」(久我彰登社長)ためには、最低でも15日間の休業が必要との試算を基に決めた。

 百貨店の強みである接客サービス力の維持・強化のために、働きやすい環境を整えて一層のモチべーションアップにつなげる。

 同社は、昨年4月の熊本地震で被災し4~5月で前年同期比約36億円の減収となったが、6月以降は毎月前年超えで17年2月期売上高は前期比0.7%減の約572億円と踏ん張った。

 郊外SCの長期休業による来店客増も要因だが、震災前に実施していた4年がかりの大型改装によりファミリー層や30~40代の顧客が求める新たな商材にも挑戦し、品揃えの幅が広がっていたことが功を奏したと見ている。

 今期は、震災後に増加している新規来店客の固定化のためにも、働く環境を整備して接客サービス力を更に高める。15年に本館内に設置した事業所内保育所は定員40人でニーズを満たしていないため、今夏までにウイング館に最大60人まで受け入れ可能な保育所を増設する。

 子育てと仕事の両立を支援して退職を防ぐ。地元大学に依頼して作成した食育メニューに基づき、自社レストラン部門で調理した食事が昼夜2食提供されるため、「食事の面でも安心して仕事に専念できる」(同)と見ている。

 休業日は、久我社長就任後の12年度に前年度比5日増の9日間とし、以後順次拡大してきた。従業員はもとより地元の中小納入業者のリフレッシュやモチベーションアップにつながっており、「顧客からの反発もない」(同)ため、熊本地震被災後も基本方針は変えず今年度は16日間に拡充する予定。

 10月には休業日の活用で恒例となった阿蘇の野外ステージ「アスペクタ」での全社懇親イベントに、阿蘇地区の被災者約2000人を招待する計画を進めている。

 また、9月から約4億円をかけて本館の耐震補強工事を行う。現状でも構造上の問題はないが「大勢の客が来店する百貨店として更に安全性を高める必要がある」(同)と判断した。


来店客増で昨年6月以降増収を続けている鶴屋百貨店



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