23~24年秋冬トレンド解説④スタンダードスペシャル 手仕事を生かした特別なリアルクローズ

2023/04/18 15:00 更新有料会員限定


 23~24年秋冬も、日常を過ごすためのベーシックな服が欠かせない。軸になるのは、クルーネックセーターやシャツ、カーディガンといったスタンダードアイテム。手仕事の技術を生かしたスペシャルピースと組み合わせて、特別なリアルクローズに落とし込むのが今シーズンの特徴だ。デザイナーブランドならではの独創的なアイデアが生きている。

(青木規子)

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 スタンダードなスタイルは、ここ数シーズン少しずつ変化しながら続いている。多くのブランドが意外な色柄や素材、不意をつくスタイリングなど様々なアイデアで、新しい表情のスタンダードを提案してきた。

 その流れがさらに進み、今シーズンは手仕事の技術を最大限に生かして、スタンダードを進化させた。

華やかだけどラフなイメージ

 最も印象的だったのは、「プラダ」のファーストルックだ。ランウェーには、クルーネックセーターと白いスカートのバリエーションが並んだ。

 程よいシルエットのミドルゲージのセーターはいたって普通のデザインで、ネイビーやグレー、キャメルといった定番色のみだが、組み合わせた白いスカートがスペシャルなクラフトアイテムだった。

 ストレートやミニ、フレアといった定番のスカートに、小さな白い花の立体モチーフがたっぷりと飾られている。シンプルなデザインだからこそ、細かい手仕事が光る。ウェディングをイメージソースにしたという。

プラダ

 「ロエベ」のプルオーバーとパンツの組み合わせも独特だ。遠目で見るとカジュアルだが、身頃には羽根がびっしりと飾られている。

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