東レ「サステナビリティ・ビジョン」策定、方針明確化

2018/08/01 06:26 更新


 東レは7月31日、「東レグループサステナビリティ・ビジョン」を策定した。同グループの事業推進による社会貢献と、それに伴う環境負荷の低減について、考え方と中長期の取り組みを示した。

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 ビジョンには、①「2050年に向け東レグループが目指す世界」とその実現に向けた「東レグループの取り組み」②「2030年度に向けた数値目標(KPI)」――を盛り込んだ。

 世界が直面する発展と持続可能性の両立を巡る様々な難題に対し、革新技術・先端材料の提供を通じて貢献することを使命に掲げる。

 グループが目指す世界と取り組みでは、パリ協定やSDGs(国連の持続可能な開発目標)の目標をベースにした四つの世界を描き、実現に向けたそれぞれの課題と、同グループの革新技術・先端材料による取り組みを明示した。

 例えば、「地球規模での温室効果ガスの排出と吸収のバランスが達成された世界」では、気候変動対策を加速させることが課題とし、製品のライフサイクル全体を通じたCO2(二酸化炭素)排出の抑制、新エネルギー社会の構築、製造段階でのCO2(二酸化炭素)排出削減を重点にする。

 「資源が持続可能な形で管理される世界」では、持続可能な循環型の資源利用と生産を目指し、非化石資源(バイオ資源)の活用、製品のリサイクル促進、生産現場からの廃棄物削減を進める。

 30年度に向けた数値目標は、13年度を基準年度に①グリーンイノベーション製品の供給を4倍にし、バリューチェーンへのCO2削減貢献量を8倍に拡大②ライフイノベーション製品の供給を6倍に拡大③水処理膜により新たに創出される年間水処理量を3倍に拡大④生産活動によるGHG排出量の売上高原単位を、再生可能エネルギーの導入などにより、東レグループ全体で30%削減⑤生産活動による用水使用量の売上高原単位を東レグループ全体で30%削減――の五つからなる。



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