東急モールズデベロップメントは17年3月期を「将来の成長に向けた足掛かりの年度」(和田博之社長)として組織改革を実施、環境変化に迅速に対応するための事業運営に取り組む。
新中期経営計画の初年度だった前期は「新しいことにチャレンジする」意味で、企業方針のキーワードを「新化」とした。今期は「チャレンジしたことを前に進める」ため、「進化」をキーワードに据える。
「経済環境が厳しく、拡大が続くECを含めて競合がますます激化する中で、変化に素早く対応する体制作りが必要」とし、4月1日付で組織を再編。従来は一つの事業本部の下に、東急線沿線を主体としたSCを管轄するSC事業部と109事業部があったが、SC事業本部とSHIBUYA109事業本部を新設。両事業本部の下に各事業部を置き、組織を細分化することで「施策の判断と実行をスピードアップする」。
109事業部は「『SHIBUYA109』ブランドを進化させ、世界を含めて発信力を高める」目的で、SHIBUYA109事業部に改称。事業本部内に前期に作ったブランド統括部を所管するブランド戦略室を新設した。
「規模や常識にとらわれず、館、テナント、お客が混然一体となって新しいムーブメントとカルチャーを発信し、東急グループの渋谷再開発事業で目指す世界のエンターテインメントシティー作りを支える役割を果たしたい」とする。