さあ、今回は食の話題、ひさびさの『パリ食研新聞』!
フロマージュでできたフランス
■美チーズのランウェイ
パリファッションウィーク16年春夏、お洋服じゃなくて実はフロマージュ/チーズでスタートしていたのでした。
仏国営テレビのジャーナリスト、ファリダさんとカマンベール
「フランスのお家芸、フロマージュとモードをマリアージュ(結婚)させたらきっとステキ」と考えたのは、「モニアとフロマージュガールたち」という文字通りチーズを囲むフェニミニンサークル(女子会)を主催するモニア。
とても美しく、その上「ミロのヴィーナス」(いい意味で)のようなボディの彼女は、フランスのエレガントなフロマージュと、自由でグラマーでチャーミングな現代のフェミニンさを合わせた、リュクス/ラグジュアリーなイベントをパリや米国で成功させ、いよいよこの秋「フロマージュファッションウィーク」を創設。
40年代ファッションではい「チーズ」(ベタなフレーズ)
そしてパリファッションウィークオフィシャルカレンダーの前々日前に、チーズ&モードのランウェイを実行したのでした。
■何てゴーカなフランス三昧
フロマージュファッションウィークが開催されたのは、フォーブールサントノレのラグジュラリーホテル ” STAY ” ソフテル・パリ・ル・フォーブール。というのもこのホテルのレストランをディレクションする仏料理界の実力、ルックスともに大スターのヤニック・アレノ氏が、チーズファッションウィークのコラボレーターなのです。
ロックフォールとこれを成熟させたドミニクさん
美チーズショーは、パリコレ同様、オンタイムでスタートせず。「成熟に時間がかかっています」とのアナウンスが流れる。
このホテルの通りにレッドカーペットを敷き、束の間のランウェイに。チーズ力で若手を支援しましょうと、デザイナーのジェオフリー・ミンゴを起用。バックステージは、ヘア/シャルリー・ル・マンドゥ、シューズ/イネス・オリンプ・メルカダル(アトリエメルカダル)が担当。
モデル出演のチワワちゃん。「コレ思いっきり食べていい?」
シンガー、元ミス・フランス、女優、ジャーナリスト、国際タイトルを獲得したスポーツ選手と、とてつもなくヴァラエティーなパーソナリティたちがモデルとなり、ジェオフリーのドレスを纏い、ロックフォール、ルブロション、カマンベール、ヌフシャテル、ミモレット、etc.を片手に、500人の観衆の前でキャットウォーク。
その観衆の中には、チーズの達人、M.O.F(国家最優秀職人)の称号を持つ職人たちが。彼らは、愛情をかけ成熟させたフロマージュを、成人を迎える子どもの親のような目でみつめるが、それも束の間。彼らはこのイベントのために、「モードなフルマージュ」なるコレクションを制作。そのコンペティション「フロマージュファッションウィーク」アワードが待っている。
コンペ作品。どこかで見たようなフロマージュ
コンペ優勝者とそのコレクション
審査員はアレノ氏、ホテル「コスト」のエグゼクティブシェフ、ディディエ・コリー氏、料理人ルアナ・ベルモンド氏(俳優ジャン=ポール・ベルモンドの義理の娘)などなど豪華なメンツ。
ショーの後は、ホテルのレストランでフロマージュづくしのブランチ。そしてコンペの結果が発表され、南仏ニームのヴェルニュさんが受賞。
どんな香り?
■セクシーなフロマージュ職人の技があってこその「フロマージュ」と「モード」を結んだこのイベントは、コンセプト、プログラミング、キャスティング、プレス、オーガニゼーションと第1回とは思えないほど洗練されていて、未知のテイスティングするような驚きと発見あり。そしてブランチに見たのもは、奇想天外、シャルリー・ル・マンドゥ演出、「ヌードのアート」で知られるパリのキャバレー「クレイジーホース」のダンサーたちによるスペクタクル。五感美のプロデュース力、これフランスの国技ですね。 あっという間に消えてしまったブランチ テイスティング最高倍率だったサン・マルセランとキャビア 「メゾン・ドゥ・ラ・トリュフ」のトリュフのブリ 牛の精のようにダンス
■セクシーなフロマージュ
職人の技があってこその「フロマージュ」と「モード」を結んだこのイベントは、コンセプト、プログラミング、キャスティング、プレス、オーガニゼーションと第1回とは思えないほど洗練されていて、未知のテイスティングするような驚きと発見あり。
そしてブランチに見たのもは、奇想天外、シャルリー・ル・マンドゥ演出、「ヌードのアート」で知られるパリのキャバレー「クレイジーホース」のダンサーたちによるスペクタクル。五感美のプロデュース力、これフランスの国技ですね。
あっという間に消えてしまったブランチ
テイスティング最高倍率だったサン・マルセランとキャビア
「メゾン・ドゥ・ラ・トリュフ」のトリュフのブリ
牛の精のようにダンス
松井孝予
(今はなき)リクルート・フロムエー、雑誌Switchを経て渡仏。パリで学業に専念、2004年から繊研新聞社パリ通信員。ソムリエになった気分でフレンチ小料理に合うワインを選ぶのが日課。ジャックラッセルテリア(もちろん犬)の家族ライカ家と同居。