〝革こそサステイナブル(持続可能)だ〟。日本皮革産業連合会(皮産連)は革のエコやサステイナビリティーに対してのマイナスイメージを払拭(ふっしょく)しようと、皮革・革製品が環境負荷を軽減し、丈夫で長持ちするメリットを発信していく取り組みを強めている。
(武田学)
「革をとるために動物を殺しているなどといった誤解に私たちの側も正しく情報を発信していく必要性を感じた」というのは川北芳弘川善商店社長。革製品に対して、環境負荷や動物愛護の面からマイナスイメージを持つ人は部分的だが、サステイナビリティーへの関心が高まる中で、皮産連では革に対する誤解が一般消費者に広がることを懸念していた。例えば、ある百貨店で来客から「革は動物を殺して製品化しているんだぞ」というクレームが出たときに、販売スタッフが何も説明できず、メーカーも困惑したケースがあった。
皮産連は22年に川北社長を座長に「シンキング・レザー・アクション」(TLA)のワーキンググループを立ち上げ、革への誤解を解く取り組みに乗り出した。畜産の副産物として有効利用し、長く使い続けられる製品を提供しているという皮革業界のサステイナブルな側面を発信していく活動を開始した。
議論や調査の結果、TLAが革に対する誤解について四つのポイントにまとめた。第一に革製品のために動物を殺しているという誤解、第二に革製品を作るのをやめれば畜産での温室効果ガス排出が減るという誤解だ。
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