適量生産への対応や各種コスト増、急激な円安などビジネスをめぐる環境が変わる中、テキスタイル製造卸各社もこうした変化への対応を迫られている。市況の不透明感も漂う昨今、収益確保や更なる成長に向けどのような手を打つのか。各社のトップに現状と課題、今後を聞いた。
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販路開拓、輸出増が貢献
――前期(24年1月期)を振り返って。
紳士服地、婦人服地、製品の全部門で増収となり、前期は増収黒字転換となりました。テキスタイルは紳士服地が郊外型店舗向けの受注が増え、婦人服地が百貨店向けアパレルの販売を伸ばしました。スポーツ・アウトドア向けの新規開拓や、輸出が増えたことも増収に寄与しました。
ただ、秋冬向けが暖冬の影響を受け苦戦しました。産地で供給や納期が厳しい中、早い段階で発注し対策したものの、その後の発注につながりませんでした。