ドレスメーカー服飾教育振興会と杉野学園は10月14日、「第60回全国ファッションデザインコンテスト」のショー形式の最終審査会と表彰式を同学園内の杉野ホールで開いた。2部構成のコンテストの応募総数は3082点。作品制作の部は、1次審査を通過した28点のうち26点が最終審査に臨み、大賞（文部科学大臣賞）には松村美里さん（ドレスメーカー学院）の作品が選ばれた。松村さんは前回3位で、今回はワールド賞とのダブル受賞。
大賞は「線の立体」をテーマに、ベロアの生地に巻きロックでピンタックを施し、柔らかく立体的な曲線を生み出してファゴッティングで繊細に仕上げた作品。ワイヤワークなど様々な技術を盛り込み、新しさを出しつつバランスも取れている点が評価された。そのほか、醜さを隠すモザイクをテーマにした作品、墨染めでにじみやかすれを表現し、布の重なりで陰影を出したドレスなど、布の動きの美しさを出せた作品が上位に入った。
東京都知事賞は石原梨々子さん（愛知文化服装専門学校）、杉野芳子賞と繊研新聞社賞は福井紅瑠実さん（文化学園大学）が受賞した。高校生デザイン画の部は25人が入選し、大賞はシルバ・ニカエラさん（越谷総合技術高校）。
