紡績企業の共通する経営課題 危機感バネに環境整備と人材育成

2023/02/24 08:00 更新有料会員限定


シキボウではグループ外の企業と連携する機会がいくつも生まれ、前向きなモチベーションに結び付いている(ユニチカトレーディングと昨夏開いた合同展)

 紡績企業が人材を取り巻く課題に取り組んでいる。共通するのは「エンゲージメントの高い組織作り」。働きやすい職場環境を整えながら、仕事へのモチベーションも引き上げ、従業員の成長と組織力の向上を促し、企業の持続的成長につなげるのが理想。背景には、加速する人材の流動化や高齢化がある。とりわけ製造業の場合、固有の技術・ノウハウを次の世代に継承することと、ロボットやデジタル技術などを活用した省人化が喫緊の課題だ。

(小堀真嗣)

活躍できる仕組みを

 「多様な人材の活躍推進」は、クラボウが25年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画で掲げた重点施策の一つ。人材の流動化に対しては「やむを得ない時代」(藤田晴哉社長)とする一方、「熱心に仕事をしている人たちを大事に処遇して育成し、活躍できる仕組みをもっと整えていかないといけない」と強調する。フレックスタイムやテレワークの制度などを整え、柔軟な働き方ができるよう仕組みを整えてきた。その上で中計は社員が力を発揮できるよう促すとともに、組織の成長に結び付けたい考え。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約すると続きを読むことができます。

ログイン契約して読む

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード電子版購読者限定



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事