中国で日本ファッション広げる上海HAY

2016/10/19 02:59 更新


 【上海支局】中国で日本のファッションブランドを販売するシャンハイ・ハイ・トレーディング・デベロップメント(HAY)が、店舗拡大に乗り出す。今年から来年春にかけて無錫や大連、北京、成都の百貨店やSCに出店する。

 同社は、上海の梅龍鎮伊勢丹百貨でアクセサリーの売り場、ATUSTYLE(アトゥスタイル)を運営するほか、帽子の「オーバーライド」(中国で7店を運営)やレディスウェア「ダブル・スタンダード・クロージング」(3店)を取り扱い、パンツ専門店「ビースリー」(1店)の販売代行を行う。社員15人、販売員70人で、金晟社長をはじめ、日本のファッションが好きなスタッフが働いている。

 最近では、これまで中国で販売されていないアクセサリーを紹介するイベントを開いた。軽くて丈夫なガラスを使った「ルーチェ・マッキア」や、コスチュームジュエリーの「ビジュー・タマミ・ヤマムロ・トウキョウ」、「ラミー」といった、感度の高いアクセサリーだ。今後、アトゥスタイルなどで販売する予定。イベントではオーバーライドの今秋のサンプルも揃え、日本ファッションの最新のトレンドを伝えた。

 「かつての中国は店を出せば売れたが、今は同質化が進んだ。今後は新しい提案や付加価値を出せれば、勝ち残れる時代になる」(金社長)とする。日本でもまだメジャーでない、個性的なブランドを導入することで市場を攻める考えだ。

 起業から7年が経ち、「これまでは出店に慎重だったが、商流やスタッフの基盤ができた」(金社長)として店舗拡大に乗り出す。基本は自社でリスクを持って買い取り、販売する。委託や代行に頼っていては、売る力を発揮できないからだ。

イベントでは1日で約6万元を売り上げた


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