紅海危機で海上輸送混乱 代替に中欧貨物列車の需要急増

2024/02/27 18:00 更新


 【上海支局】紅海、スエズ運河経由の中国と欧州間海上輸送が危機的状況となっているため、ユーラシア大陸横断貨物列車の物資輸送需要が急増して運賃も高騰しているとシンガポールや中国メディアが伝えた。

 背景には、イエメン武装組織フーシ派が23年11月以降、紅海で商船への攻撃を始めたことがある。紅海危機が世界中の海上輸送に混乱を与えている中、その代替として中国と欧州を結ぶユーラシア大陸横断貨物列車「中欧班列」に需要が高まっている。報道によると重慶から欧米に向かう40フィートコンテナ輸送のスポット運賃が危機発生前より20%値上がりして4000~5000ドル(約58万~73万円)となった。ただし海上運賃より約30%安く、輸送日数も7~10日と短縮できる。

 中国から欧州への輸出は現状6割が紅海、スエズ運河を経由しており、海上輸送は高騰し、サプライチェーンに大きな影響を与えている。



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