学生団体やさしいせいふく、CFで資金集め 服作りのリアル取材で「インドへ行かせて」

2023/10/11 06:27 更新


CFで資金集めを始めた高校と大学生のメンバー

 「私が見たのは画面の中だけ。服を作る人に会って初めて見える世界があるのではないか」。こう話すのは、人と環境に優しい服作りでより良い社会を目指す学生団体「やさしいせいふく」代表の福代美乃里さん。クラウドファンディング(CF)で、オリジナルのTシャツ「やさしいてぃーしゃつ」の生産地インドを訪問取材する資金集めを始めた。取材内容は映像作品の上映会や講演会、交流会などを通じて報告する。

 プロジェクトのタイトルは「高校生がインドに行って私たちの服を作る人を取材したい」。訪問先は綿花畑で危険な労働にさらされている子供を守り、教育を支援する「ピースコットンプロジェクト」を運営するスピードと、インドのオーガニックコットン農家を支援し、公正な取引をするチェトナオーガニック本部、綿花生産からTシャツの縫製まで一貫するアームストロングニッティングミル。やさしいてぃーしゃつの生産に関わる人々のリアルな姿やメッセージを見聞きし、そのTシャツを着る日本の人たちに届けることが目的だ。「活動を始めて3年半の間、どうすればより多くの人に服が作られる過程を知ってもらえるか、試行錯誤してきた」という。今回のプロジェクトを通じて「服の背景にはストーリーがあると気付いてほしい」考えだ。

 資金集めは2段階に分けて実施し、第1段階では170万円が目標。内訳は5人分の渡航・宿泊費とCFのリターンに必要な経費だ。期間は10月26日まで。第2段階は追加で30万円を目標に実施する。映像作品の上映会や講演会の開催費用などに充てる。支援金額は3000~5万円。企業や団体が対象の10万円、30万円のコースもある。



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