ファッション小売り5社 サステイナブルテーマに販売員研修

2023/03/14 06:28 更新


サステイナブルな行動につながる接客について発表した

 接客で消費者のサステイナブル(持続可能)な行動を促そうとする動きが出ている。ファッション小売り5社は3月9日、サステイナブルをテーマにした販売員向け合同研修を東京・国際文化会館で開いた。循環型社会に向けた取り組みなどを紹介し、接客につながるヒントを探ろうと議論の場を設けた。

 主催は、ビームス、ユナイテッドアローズ、アバハウスインターナショナル、ノーリーズ、ビショップの5社でつくるスペシャリティストアーズアソシエイション(S.S.A.)。販売員の質の向上や社会貢献活動などを目的に91年に設立され、翌年から毎年2回の研修とチャリティーパーティー、ビーチクリーン活動を行っている。22年度の研修テーマはサステイナブル。各社の販売員7人ずつが参加し、3年ぶりのリアル開催となった。参加者は、講演を聞いた後、グループディスカッションを行い接客にも使えるアイデアを発表した。

 講演は、ジェプラン(旧日本環境設計)の岩元美智彦会長が行った。欧州委員会が30年までにEU(欧州連合)内で販売する繊維製品にリサイクル済み繊維などの使用を増やすという目標を掲げたことに言及し、「いずれ日本でも同じレベルの話が出る可能性があり、今から取り組んだ方がいい」と話した。

「リサイクルを体験すれば循環型社会に向けた取り組みが自分事になる」などと話すジェプランの岩元会長

 参加者はコットンやウールなどの素材の特徴と手入れ方法を調べて発表した。接客でのサステイナブルな消費行動の促し方として、「愛着を持って長く着てもらうことがサステイナブルにつながる」「購入時に衣類の回収場所や方法まで具体的に伝えれば、お客様の選択肢を広げられる」などの意見が出た。

商品を長く使うためのケア方法などを共有した

関連キーワードサステイナブル



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事