【PR】EC販売後も顧客体験を高める「リカスタマー」。TSI岸氏が導入効果語る

2024/09/20 00:00 更新NEW!


Recustomerの顧客体験の重要性を語り合うTSI岸氏(右)とRecustomer辻野氏

 TSIホールディングスはブランド横断での最適な事業運営に向けた改革の一環として、これまでブランドごとに構築していたEC基盤を統合するとともに、モール型ECの「MIX.Tokyo」のリブランディングを実施する。第1弾として8月末に「ナノ・ユニバース」のECサイトを刷新した。同社がECをリニューアルするうえで重視した顧客体験のひとつが「返品」で、「ナノ・ユニバース」などに「リカスタマー」を導入した。TSIの岸武洋プラットフォーム本部デジタルプラットフォーム部長とリカスタマーの辻野翔大COO(最高執行責任者)に、ECで販売した後の顧客体験をどう高めるのか、を聞いた。 

購入体験プラットフォーム「Recustomer(リカスタマー)」
「返品が簡単」から「安心だからまた買おう」をサポート

――導入理由は。

  お客様の理想の形で返品を受け付けるサービスは、顧客目線では実装すべきなのですが、オペレーションなどカスタマーサービス部門への負荷を考えると、難しいのが実情でした。返品・交換・注文キャンセル業務を自動化するリカスタマーは、カスタマーサポート業務の負担を大幅に減らしながら、顧客体験を向上させられると考えて導入を決めました。

 現在は、「マーガレット・ハウエル」や「ナノ・ユニバース」などのECに導入しています。「試着無料キャンペーン」として、返品可能なことを訴求してEC購入のハードルを下げる期間限定の施策にもトライしています。特にマーガレット・ハウエルのような高価格帯のブランドでは、複数色を購入して気に入ったアイテムだけを購入するといった体験を、多くの人に楽しんでいただけることがわかりました。

TSIプラットフォーム本部デジタルプラットフォーム部長 岸武洋氏

 辻野 EC業界のトレンドとして、最近は返品ポリシーの変更をきっかけに、同サービスの導入を決めてくださる企業が多いです。サービスを展開し始めた頃は返品作業をいかに効率化するかという観点で導入するケースが多かったのですが、最近は購入体験を高めるために、導入する企業が増えています。お客様へのサービスとして、返品を受け入れなければならないという考え方が広がってきているように感じます。

Recustomer COO(最高執行責任者)辻野翔大氏

――顧客体験はどうよくなる。

  リカスタマーにまず期待したことは返品コストの削減ですが、購入前後の顧客体験を向上させられると確信したことが導入の決め手となりました。

 人口減少や、CPA(顧客獲得単価)の高騰、EC化率の伸びの鈍化など、様々な要因からECで新規客を獲得する難易度が増しているので、EC購入の間口を少しでも広げておきたいというのが一つです。新規客がそれなりの価格のする商品をいきなりECで購入するのはハードルが高い。さらに「返品ができません」となればなおさら躊躇しますから。

 辻野 いわゆるF2・F3転換率(2回目・3回目購入割合)やLTV(顧客生涯価値)といった、既存顧客に対しての指標の重要性も高まっています。返品体験を良くすることで安心して「またここで買いたい」を生み出し、こうした重要性が増している指標への好影響が期待できます。そうした背景から、今まではサポートやサービスの一環としてコストと捉えられていた購入後の領域ですが、売り上げに直結する体験価値として見直されつつあります。

  コロナ禍が明け、新規客の獲得を実店舗の役割として担う方が大きくなっています。ECとしては顧客データを活用して、新規獲得のリードより、ナーチャリング(顧客育成)に力を入れていくという方針にシフトしています。

 返品はお客様からすると最初はストレスだと思いますが、その体験が良いとポジティブに転換できます。逆に言えば、返品のために何度も電話やメールをしたりする煩わしさがあれば、「このブランドは不便、面倒くさい」という悪いイメージを与えてしまい、それが実店舗やブランド全体に波及しかねません。返品体験を向上させることは、CVR(購入率)や売り上げ確保にも必須になると思いますし、ブランドへのフィードバックする良い機会だと捉えるようになりました。

 辻野 返品ポリシーを厳しくして、お客様都合の返品は受け付けないという考え方もありました。でもリカスタマーを活用すれば、ちゃんとユーザーの声を聞いてデータとして蓄積し、その声をブランドや商品にも反映し、お客とのマッチングの精度を高めることで、本当の意味での返品削減につなげていけます。それがブランディングの理想形の一つではないでしょうか。

導入後の効果や変化について確認しあう岸氏と辻野氏

――リカスタマー導入後の感触は。

  CVR、セット率、客単価は複次的な要因もありますが、上昇傾向が見られます。特にマーガレット・ハウエルでは、客単価が導入前後で比較して2ケタ増となるなど、効果を実感しています。

 辻野 導入企業の声では、会員ランクの上位ユーザーほど、セット率の伸びがあり、インパクトがあります。モール型ECであれば、ブランド横断でのセット買いも挑戦しやすくなりますね。

  返品作業のコスト削減は、明確に効果が表れています。当社のECのカスタマーサポート部門では業務の40%が返品対応という状況でしたが、この割合が格段に減っています。

 辻野 人の手で返品対応業務を行う場合、返品ポリシーは1つにしないと運用が複雑になり、手間も時間もかかります。しかしリカスタマーでは、顧客の会員ランクやアイテムごとに、返品ルールを設定し、自動化できるので、お客様に合わせたサービス提供が可能です。

  これまでEC担当側としては返品をサービス化したいという思いがありましたが、ブランド事業側としては許容しにくいものでした。高価格帯のブランドはそもそも数量がなかったりするので、一度販売した商品が返品されて、それを在庫に戻すというタイムラインが、52週MDに合わないケースが往々にしてあります。リカスタマーによるオペレーションの簡素化によって極力早いリードタイムで在庫に戻せるようになったのも大きいです。

 辻野 返品や返金、商品交換といった作業は、物流やカスタマーサポート、経理、ブランドなど、意外と多くの担当者が関わることになるので、リカスタマーの管理画面で皆が同じデータを見られ、自動化するところと人間が判断するところを明確に分けることで、期間短縮につながっています。

――これからの戦略とリカスタマーに期待することは。

  今後は当社が展開する30を超える各ブランドのEC基盤を統合し、来年モール型ECをリニューアルする予定です。これまではブランド単体で顧客とエンゲージを作ってきましたが、それをモール化することで「オールTSI」として新しい顧客体験を提供していきます。強く意識するのは、ブランド単体でも、モールとしても顧客体験を損なわない形で、楽しんでもらえるEC作りをどう実現するか。ブランド間や、ECと実店舗のシナジーを生みながら、グローバルでの販売にもつなげる土俵を作っていきます。新しいECサイトでも顧客満足を高めていけるものとして考えているのが、リカスタマー。ゆくゆくはECで買ったものを実店舗で返品できるなど、ECから店へ送客するサービスになることを期待しています。

 辻野 そこは実現に向けて頑張ります。店舗でEC購入商品の返品ができれば送料負担もなくなりますし、その分だけポイント還元したり、ユーザーとより長い関係を築けたりと、チャンスが増えることになります。ユーザーと摩擦が生まれやすい返品、問い合わせ対応への不安や不満を事前に取り除き、TSIの目指すカスタマージャーニーを実現しやすくするのが僕たちの役目です。

購入体験プラットフォーム「Recustomer(リカスタマー)

購入体験プラットフォーム「Recustomer」
https://recustomer.me/

お問い合わせ先

Recustomer 株式会社

sales@recustomer.co

03-5829-8330

担当:森山・八武崎

企画・制作=繊研新聞社業務局



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