イタリア植物タンニンなめし革協会は18年から日本向けの品質保証タグを刷新する。トスカーナ産で一定規則に基づいた工程で生産される革を保証するものとして09年から最終製品用に発行してきた。新たにQRコードを加えるなど、日本の消費者とのコミュニケーションツールへと発展させる考えだ。
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同協会に加盟するのは、トスカーナ地方の22社のタンナー。長い伝統に基づいた技術と、時間を掛けて手で生み出す、植物タンニンなめし革の普及に努めてきた。品質を大事にする日本市場は、世界でもイタリアに次ぐ消費国で、品質保証タグの約40%は日本向けという。
これまでは、伊語、英語、日本語の3カ国語で品質を説明する三つ折りのタグだったが、「イタリア人が培ってきた文化や心意気まで伝わるのは母国語であり、日本の消費者に直接感じてもらいたい」と、伊語と日本語との2カ国のみの表記に変更した。偽造防止のロゴや品質保証ナンバーの表記にQRコードを加えた二つ折りのタグとなった。
スマートフォンでアクセスすると、トスカーナ地方の風土や生活様式、文化を伝えるショートムービー「ゲニウス・ロキ」が流れる。メニューには、植物タンニンなめし革の魅力、協会の広報活動を伝えるSNS(交流サイト)へのリンク、直接コンタクトを取れるEメールなど接点を持つ場を用意している。