ニューヨーク・ブランドの25年リゾートコレクションは、ポジティブでリラックスしたムードが漂う。楽しくて遊びのあるディテール、着る女性の自信を反映しているかのようなたっぷりとしたボリュームが目立つ。テーラーリングは、ニュアンスのあるきれいな色が明るい気分にさせてくれる。
(杉本佳子ニューヨーク通信員)
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「ガブリエラ・ハースト」のテーマは「巡礼」。クラリッサ・ピンコラ・エステス博士の著書『狼と駈ける女たち』からインスピレーションを得て、「野生動物も野性の女も絶滅危惧種」との思いを込めた。
ロマンティックなデザインと素材を取り入れながら、力強さが漂う。ナッパレザーにカシミヤの裏地を付けたトレンチケープは、たっぷりしたサーキュラーヘムで迫力を出す。量感を強調したパフスリーブと蹴回しの長いロングドレスは、バルバドスでサステイナブルに少量生産され、雨水だけで洗いをかけたシーアイランドコットンのポプリンで仕立てた。
ピークトラペルのかっちりしたパンツスーツと首元までボタンを留めたレースのシャツは、明るい色とロマンティックなレースがきりりとした服にリラックス感を加える。ループ状のフリンジがドレスやスカートの身頃を飾り、楽しい表情を作り出す。イギリスのエイヴベリーストーンサークルで撮影した。