ニューヨークブランドの24年プレフォールコレクションは、ソフトテーラーリングをベースに、シャープなラインと優しい表情、タフネスとロマンスといった対照的な要素をミックスしたラインが目立つ。ニューヨークのライフスタイルのさまざまな場面に合わせたワードローブが揃う。
(ニューヨーク=杉本佳子通信員、写真=各社提供)
「オスカー・デ・ラ・レンタ」は、花のプリントをいつもより減らし、オンブレ効果と線で描く模様を加えた。長いフリンジを垂らして描く流線もある。テーラードコート、ピークトラペルのダブルブレストブレザー、ウエストをマークしたボディーコンシャスのシルエットもシャープなラインを描く。大きなシダの葉をあしらった総レースのドレスは大人の女性の色香が漂い、総クロシェのアイボリードレスは可愛らしい色気がある。素朴なマドラス調チェックのブレザーとラップスカートで、少しカジュアル感も入れた。
「3.1フィリップ・リム」は、引き続きニューヨークに生きる女性たちのワードローブを探る。ワークウェアとテーラーリング、デニムをベースに、タフネスとロマンスをミックスした。服を着かけているのか脱ぎかけているのか、その境界線をあいまいにし、構築的と非構築的をミックスし、レディーライクとグランジっぽいニュアンスを混ぜてみせた。一部だけボタン留めしたり巻いたりするディテール、ぼやけたマリーゴールドのプリントの他、ニットが充実している。