ニューバランスジャパンは12月14日に、「現代の名工」として知られるシューズ職人の三村仁司氏と共同開発したランニングシューズを初めて市販する。先行モデルから木型を変え、アーチ部分のフィット性などを高め、2層構造だったミッドソールも1層にし、軽さとバランスを改善した。エリートランナー向けに提案する。
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プロダクト名は「NBハンゾーV2」。三村氏が蓄積した数万人のランナーの足型計測データを元に、新たなラストを開発。アーチ部分を立体的に仕上げ、走行安定性とフィット性を高めた。
米本国企画の先行モデル「V1」は、ミッドソールがクッション性素材と反発性素材を組み合わせた2層構造だったが、三村氏から「靴の前後で重さが異なり、バランスが悪い」との指摘を受け改良。軽量性に優れた独自素材「レブライト」のみを使い、バランスやナチュラルな走り心地を実現した。
3日に先行予約を受け付け、公式オンラインストアでは2日間で売り切れ、16日から再受付を始める。男女各1万5000円。
同社は1月に三村氏を専属アドバイザーに起用し、主にトップ選手向けのシューズを共同開発している。6月にはカスタムシューズの受注サービスを始めた。三村氏の起用で「エリートランナーがニューバランスのランニングシューズを使用する割合が高まって」(ニューバランスジャパンの鈴木健DTC&マーケティングディレクター)おり、4日に開催された全日本大学駅伝では、同社調べで約10%のランナーが着用していたという。