【新型コロナウイルス情報】影響強まるイタリア ファッションイベント延期も

2020/02/26 06:30 更新


 【ミラノ=高橋恵通信員】ミラノ・コレクションが2月24日、7日間の会期を終え閉幕した。会期中の21日、ミラノ南部のローディ県コドーニョ町で新型コロナウイルスの感染者6人が確認されたのを皮切りに、ミラノを州都とするロンバルディア州で次々と感染者が報告され、一気に感染拡大への懸念が広がった。

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 その影響を受け、23日午後にショーを予定していた「ジョルジオ・アルマーニ」は、無観客での開催を、当日の朝に自主的に決定した。ブランドサイトやインスタグラム、フェイスブックでショーをストリーミング配信した。モンクレールも「モンクレール・ジーニアス」の一般公開展示を見送った。

 その後、23日午後にイタリア健康大臣とロンバルディア州知事が、同州における24日からの集会禁止条例を施行した。24日にショーを予定していた「アツシナカシマ」「アレキサンドラ・ムーラ」は、ショーをキャンセルした。また、ミラノ・コレクションを主催するイタリアファッション連盟が設けた新人デザイナーのためのスペース「ファッション・ハブ」におけるイベントもキャンセルされた。同連盟のカルロ・カパサ会長は、23日昼の時点では「公式カレンダーのショー開催は続ける」としていたが、国と州政府からの指導があり、キャンセルに踏み切った。

 「ドルチェ&ガッバーナ」は23日午後2時からのショーを予定通り開催したが、通常は30分以上の遅れが慣習となっているショーのスタートを早め、約10分の遅れで開始した。同ブランドは、新型コロナウイルスに対する免疫システム究明の研究を支援するため、ミラノのウマニタス大学への資金援助を表明している。

 また、2月29日~3月2日、開催予定だった、アイウェアの国際見本市「ミド」は、開催延期を発表した。新たな会期については未定。

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