22年春のリブランディングにつまづいたTSIの「ナノ・ユニバース」が再度のブランド立て直しに乗り出している。草創期の主力メンバーを呼び戻して再生の絵を描いて約半年、利益面など改善の兆しを見せる。ピーク時の売上高280億円からは漸減傾向だが、今後もナノ単体では無理には売り上げを追わず、利益重視で事業推進するのが基本方針。一方で新ブランドの開発など攻めの姿勢も見える。新たに設けたブランドの存在意義の浸透にも時間を要するが、完全復活に向けた改革の芽は静かに育ち始めている。
(永松浩介)
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ECやアウトレットの売り上げ拡大で成長していたナノ・ユニバースだが、値引きコストなどが響き、15年度から収益面では苦戦。社長交代やTSIへの吸収などもあり、「腰を据えてブランド育成できなかった」という。体制を刷新し22年春に大きなリブランディングに取り組んだが、大きな価格変更やコロナ下の商品供給網の乱れもあって売り上げは振るわなかった。
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