台湾とセレクトショップ(柏木均之)

2013/07/08 12:09 更新


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柏木です。

前回、ビームスの台北店オープンに関連して「セレクトショップの海外進出は、中国より台湾のほうが上手く行きやすいのでは」と書きましたが、その後(28日)、ユナイテッドアローズも10月に台北1号店を出すという計画を発表しました。



 

繊研新聞の1日付で報道しています。ご一読ください。

海外出店となると、アジアでは中国が問答無用の最大市場だとは思います。GDPは日本を抜き、お金持ちも増えてる。ただ、どんなカテゴリーのファッションブランドや小売にとっても黄金郷であるのかというと、そうでもない気がします(少なくとも現時点では)。

たとえば所得分布。人口13億人のうち、100-500万円の中間所得層が8000万人、年収500万円以上の富裕層が1000万人。残り9割強の12億人は年収100万円以下。中間所得~富裕層の人数は多いっちゃあ、多いですが、日本で売っているファッションを気軽に買える所得水準は全体の1割未満ってことでもあります。

私見ですが、中国では、成功の証としてニーズの根強いラグジュアリーブランドや、低価格で勝負できるファストファッションやSPA(現地の平均的な感覚からすると、別段安くないそうですが)はともかく、セレクトのような業態が支持を得るのには時間がかかるんではないか。

セレクトショップは、アメリカやヨーロッパのファッションをそのまんまではなく、日本人に合うように咀嚼して市場に伝える、と言う役割を担って成長してきた、ってことが最大の特徴(の1つ)だと思います。

そういう特徴って、服を日常の中でとりあえず「着る」か、張り込んで「着飾る」っていう2択の段階にある市場より、日常のシーンに応じて自分たちのスタイルでいろいろ「楽しみたい」っていうスタンスに消費者のマインドが移行しつつある市場でのほうがスムーズに支持される確率が高いんじゃないでしょうか。

で、台湾はちょうど今、後者の市場の条件に当てはまる時期に来ているようです。

なんでそう思ったかは、次回に。




かしわぎ・まさゆき 20余年にわたり、川上から川下まで取材をしてきた記者が1億コ(自己申告)のネタから選りすぐりを披露します。編集部記者。92年入社、大阪支社で商社など川上分野とアジアを長年取材。02年に東京本社転勤、現在、セレクトショップや外資系チェーン店などを担当。統計資料なども司るデータ番長


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