信用情報によると、合繊複合織物主体の染色整理工場、見附染工(新潟県長岡市、本間正二代表)は6月14日、新潟地裁長岡支部に破産申請した。
同社は紺藤整染(新潟県長岡市)の見附工場として70年に操業を開始し、80年に見附染工として法人化した。国内ではトップクラスの技術力を持ち、ピーク時の93年5月期には年商32億186万円を計上した。しかし市況低迷の影響などから以降は減収基調になり、利益面でも多額の赤字が続いていた。
02年に紺藤整染が破綻し信用不安が高まり、03年5月期は2億1700万円の赤字を計上。04年7月には水害で工場の機械が浸水し、同10月に新潟中越地震で工場が半壊するなど損害を被っていた。
近年はエネルギー価格の高騰や多額の金利負担で低収益から改善できず、資金繰りが悪化し今回の事態となった模様。主要取引先の帝人フロンティアは、「長年の加工委託先であり、その加工技術やノウハウを失うことは非常に残念。加工場の移管を進め、影響を最小限にとどめていく」とコメントした。