4月17~23日にイタリアのミラノで開かれた「ミラノ・デザインウィーク」では、伊以外のファッションブランドも、新作インテリアの展示を行った。いずれも、凝った会場構成やインスタレーションなどを織り込んだ印象的な演出の中、インテリアの根底にも流れる、ブランドのヘリテージや卓越した職人技を見せた。
(ミラノ=高橋恵通信員)
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「エルメス」は、「本質的なものに宿る力」をテーマに、粗く武骨なものに宿る美にフォーカスした。屋内に無数の鉄筋による格子とコンクリートで構成したパビリオンを建て、その内部にコレクションを展示して華美な装いへのアンチテーゼを示した。30年代にデザインされた椅子のプロポーションを刷新しモダンなフォルムに生まれ変わったレザーチェア、職人の細かい手刺繍で馬術にまつわるグラフィカルなモチーフを描き出したラグ、日本の伝統技術でブロンズにパティネ(古色)をほどこしたレザーとブロンズのドーム型ボックス。同ブランドのヘリテージと職人の手仕事への礼賛がくっきりと浮かぶ。
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