24年春夏ミラノ・メンズコレクションは、それぞれのブランドのオリジンを生かしたクリエイションが広がった。今の時代のエレガンスを探る動きやシンプルな中にある違和感で新しさを描くブランドもある。
(小笠原拓郎)
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JWアンダーソンのインビテーションは四角いパッケージで、しかも人によってさまざまな大きさになっている。その包みを開けるとある人はマグカップ、ある人は急須、丼が入っている人もいる。すべてブルーと白のストライプ柄の英国の食器「コーニッシュウェア」だ。ショー会場に入ると、やっぱりブルーと白のストライプに彩られている。コーニッシュウェアへの敬意を込めたコレクションとなった。
ボンディングのラガーシャツ、フロントにチューブ状の膨らみを入れたタンクトップ、スクエアの布がはみ出したショートパンツ、シンプルな中にちょっとした変化でアブストラクトなフォルムを作る。フーディーの胸元は大胆にカットアウトされ、シャツはミドリフ丈に切り落とされる。