《めてみみ》生産性の向上

2025/01/15 06:24 更新NEW!


 中学校時代、記者はバレーボール部に所属していた。厳しい練習は平日・休日問わず長時間に及ぶ。まさにバレーボール漬けの日々だった。しかし試合本番となると、思うような結果を残せない。町大会は勝ち抜けても、郡大会では2回戦止まり。どうしてもそれ以上には勝ち進めなかった。

 一方、常勝校は地域でも有数の進学校。平均身長はそこまで高くないが、とにかくサーブとレシーブがうまく、強みに特化している印象だった。うわさによると練習時間は極端に短く、きちんと休日もあるという。限られた練習時間のなかで皆が集中し、技術を磨いていたのだ。中学生ながら、「練習とは決して量ではなく、質が大事なのだ」と痛感したことを覚えている。

 新年の「トップインタビュー」で年末年始は社長取材が続く。各社共通の経営課題に挙がるのは「生産性の向上」だ。思うように人手の確保が進まない以上、いまいる人員でより高いパフォーマンスを発揮し、成果を出すしかない。

 ただ、どうすれば生産性を高められるかについては簡単に答えが出ない。当然ながら、「あれもこれも」と手を広げることもできないだろう。ならば、少しでも競合他社から秀でている分野を伸ばすべく重点業務を絞り込み、そこに人員を優先的に割くべきではないだろうか。人手不足の昨今、「量より質」の重要性は増している。



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