《めてみみ》日本の人口予測

2022/07/14 06:24 更新


 国連が発表した「世界人口予測」によると世界の総人口は今年11月、80億人になる。30年には85億人になる見通し。

 日本の人口のピークは08年の1億2808万人だった。11年から人口減が続き、6月時点の人口は1億2493万人。10年で315万人も減った。市場が縮むのも無理はない。ちなみに米国の人口は3億3140万人(20年)。10年対比で7・4%増。市場が大きいだけでなく、人口が増え、国力が増している。

 日本の21年の出生数は約81万人。若い層の減少が続く。少子化の影響は実数で表すとわかりやすい。109ブームが起きていた98年の新成人は170万人。今年20歳になる人の数は120万人。二十数年で3割減った。「そりゃあ、ヤング向けのOEM(相手先ブランドによる生産)も減る」と、このゾーンに強い繊維専門商社のトップは嘆く。「それでも何とか踏ん張ってきたがこれからは違う」という。

 21年に生まれた子たちが20歳になる頃は、ヤング市場は今と比べてさらに3割縮むことが予測できるからだ。「ファッションOEMだけでは成長できない。商社マンは売ってなんぼ」と、資材関連など成長事業の人員を厚くする。

 海外戦略も含め各社、得意を生かし成長、注力分野のメリハリがついてきた。横並びの時代は終わり差異化が不可欠となっている。



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