《めてみみ》新常態が迫るもの

2020/05/26 06:24 更新


 緊急事態宣言の全面解除で、首都圏の百貨店で営業再開に向けた動きが本格化している。既に営業範囲を拡大して全館営業に踏み切った店がある一方、緊急事態宣言の解除まで営業を見送る店に分かれた。顧客・従業員の不安や安全に対する考え方を明確に示すことの大切さには変わりない。

 今や感染対策が最大の経営課題だ。営業再開にあたって、入店時の検温、マスクの着用、手指の消毒の徹底などが実施されている。従業員間の距離の確保や店内に多くの人を入れないような密集回避の措置が長期に続く見通しだ。催事場は当面、閉鎖が続き、化粧品は店頭でのタッチアップの中止が継続される。

 これは多くの客を呼び込んで売り上げ増に結び付けるビジネスモデルが通用しないことを意味する。集客よりも接触減がニューノーマル(新常態)となるわけだ。近距離での対面接客をやめることは、従来の販売スタイルからの大きな転換を迫る。

 百貨店の強みは人を介したもてなしによる接客力にある。一人ひとりの顧客の要望に合わせた最適なモノ、サービスを提供することだ。顧客の困り事に対して、販売員の的確なアドバイスやマッチングなどに優位性がある。今後は接客力を生かしたITの活用、インターネット上での情報発信など変化への柔軟な対応こそが競争力に直結しそうだ。


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