4月の訪日客数が前年同月比99.9%減になった。単月では統計が始まった1964年以降で最少の2900人。3月は93.0%減だったとはいうものの19万3700人が訪れており、観光地の京都伏見稲荷大社などで外国人の姿を見つけられた。今では訪日客に偶然出会う確率はほぼない。
それだけに訪日客頼みの商売は厳しい。事業の柱が他にないと経営はたちまち危機に陥る。一本足でなく複数の事業を構築すべきなのは分かっていても、資金や人材が限られる企業にとっては簡単ではない。コロナ禍中でそれに迫られている。
SNSを通じた声が、検察庁法改正案を大きく動かすことにもなった。検察官によって起訴される刑事訴訟では99.9%が有罪になる、と題名にしたテレビドラマで人気グループ嵐の松本潤さんが刑事専門弁護士を演じた。権力による冤罪(えんざい)を防ぐべく、証拠集めや検証に走り回る。
弁護士としての能力が優れる設定だが、料理の腕もすごいらしく、行きつけの居酒屋で腕を振るう。客に出せるプロ並みの料理を作れるから、弁護士を辞めても生活はしていけるかもしれない。
0.1%に立ち向かう松本さんや同僚たちの姿は、ユーモラスだが真剣。持てる力や個性をフルに発揮する。どんな事業も半端な熱意や未熟な技量では成就できないと教えてくれる。