《めてみみ》日比谷は変わるか?

2018/04/05 04:00 更新


日比谷だからこその体験と価値を提案する東京ミッドタウン日比谷外観

 東京・日比谷に先月末に開業した大型複合施設、東京ミッドタウン日比谷が盛況だ。話題の施設だけに見物客も多く、現時点で判断するのも早計だが、街が活気づいていることは間違いない。隣接する日比谷シャンテも大型改装を終え、「売り上げ好調」という。

 日比谷は東京有数のオフィス街。複数の映画館や東京宝塚劇場、帝国劇場などもあり、観劇客も多い。ただし、ファッションを中心とした商業施設や小売店はルミネや丸井があるJR有楽町駅前や銀座と比べると少なく、「日比谷で商業施設が成功するのか」と業界関係者の多くが指摘していた。

 03年の六本木ヒルズ開業時、「〝夜の飲食街〟の六本木で物販は厳しい」と、多くの人々が疑問視した。六本木ヒルズはファッションとアート・文化、娯楽の発信などで街に新風を吹き込んだ。07年に東京ミッドタウンが開業し、六本木の商業エリアとしての魅力がさらに高まった。両施設の18年3月期の売上高はファッションが大きく寄与し、過去最高となった模様だ。

 大型開発は賛否両論あるが、街にとって新たな活性材料。東京ミッドタウン日比谷は最新機能を備えたオフィスや大型複合映画館に加え、新業態を中心にしたファッション・雑貨、食の店舗を揃え、「非日常のハレの場を提案する」。日比谷が今後どう変わるのか注目だ。



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