《視点》当たり前の継続

2025/06/18 06:23 更新NEW!


 日本ショッピングセンター協会調査の24年の国内SC売上高は前年比4.2%増の32兆1254億円で、コロナ前を初めて超え、統計開始以来最高となった。昨年は各SCでも最高額を更新した施設がさらに増えた。

 大都市や観光地を中心にしたインバウンド需要や大型改装で成果を上げた施設が多い。一方、インバウンド需要はほぼゼロで、大きな改装を実施しなかったにもかかわらず、過去最高売上高を更新した施設も少なくない。

 その大半は足元商圏を主力とし、地域の人々のニーズに対応したテナントを揃えるとともに、地元の行政、学校やスポーツチームなどと連携したイベントを軸に地域密着の運営を強化し、成果を上げている。

 重要なのはこうした施設の多くがテナントも巻き込み、地域と館を盛り上げるための企画を一体となって行っている点だ。日頃からテナントとしっかりコミュニケーションをとり、信頼関係を築いていることがベースになっている。この重要性は大都市部の施設でも変わらず、当たり前のこと。当たり前を地道に積み重ねることが客からの支持と売り上げにつながる。

(有)



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