《めてみみ》使える人と違う人

2018/03/22 04:00 更新


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 上海に住んでから、昼食時に店員に注文する機会が減った。テーブルにあるバーコードをスマートフォンで読み取ると、メニューが出てくる。食べたい物を注文し最後に支付宝(アリペイ)で支払えば注文は終わり。しばらくして店員が注文した食事を運んでくる。ネットとリアルの融合が中国の日常生活では当たり前だ。

 ネットで注文すると安くなるので、使う人は増えている。注文する前にクーポン専門のサイトからクーポンを入手、さらに支付宝からも紅宝といわれる報奨金を手に入れる。22元の定食が3元以上安くなった時もあった。

 当然、店員さんに注文もできる。現金の場合はメニューの値段になるが、支付宝を使えば多少の割引がある。ネットを活用できる人とそうでない人との格差が着実に広がっている。ネットが使えても、外国人出張者や旅行者は困る場面も出てきた。

 支付宝は中国に口座がないと開設できない。シェア自転車や自動車も中国に口座がないと使えない。特に週末や雨の時などは中国語ができない外国人にとって不便な場面が多い。店舗が支付宝や微信支付(ウィーチャット)に支払う手数料は、外国のクレジットカードに比べると圧倒的に安いと言われる。そのため、クレジットカードが使用できない飲食店も増えた。誰もが使いやすい仕組みを構築して欲しい。



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