《めてみみ》生き残りの秘訣

2018/03/15 04:00 更新


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 AI(人工知能)やデジタル技術の活用などをテーマに取材すると、「世の中は猛スピードで変化している。こちらも決断と実行のスピードを上げないと取り残される」と危機感を持つ経営者は多い。

 一方で海外企業からは、「日本企業は判断のスピードが遅いのでなかなか組む話に発展しない」と指摘される。「あれこれと悩むうちにチャンスはすり抜けていってしまうよ。即決する権限を持たされていないんだろうけど」と続く。

 「残業ありきの働き方を見直す」と14年に「朝型勤務制度」を導入した伊藤忠商事の岡藤正広社長に経営の秘訣(ひけつ)を聞くと、「良いと思ったことはやってみること」とシンプルな答え。「やってみて問題があれば改善する。それでも駄目ならやめればいい」。確かに朝方勤務もいきなりの採用ではなく、試験導入で効果を検証した上でのスタートだった。

 香港アパレルを先日、取材した時の話。半年前には、既存の中国生産に加え、協力工場と組みインドネシア生産を増やすと言い、「買収や合併などさらなる関係強化も視野に入れる」と話していたが、全くその話が出ない。「休止している。主要顧客が中国で作って欲しいというから。でも別の顧客が使いたいと言えばすぐに再開するよ」という。この柔軟さと変わり身の早さが生き残る極意なのだろう。



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