《めてみみ》中国の地域格差

2018/05/02 04:00 更新


 中国国家統計局の発表によると、18年第1四半期の中国のGDP(国内総生産)は19兆8783億元、前年同期比6.8%増と3期連続同じ数値で堅調に推移している。産業別には第1次産業が8904億元で3.2%増、第2次産業が7兆7451億元で6.3%増、第3次産業が11兆2428億元で7.5%増だった。

 第3次産業の割合が56%と半数を超え、社会消費品小売総額は9兆275億元(9.8%増)だった。拡大の続くネット販売額は1兆9318億元で35.4%増。このうち商品販売額は1兆4567億元の34.4%増で、社会消費品小売総額に占める割合は16.1%にまで拡大した。

 都市部と農村部の収入格差は小さくなったとはいえ2.5倍強ある。地方へ行くと、ひと昔前の光景が目の前に広がる。上海での生活は日本と同じで不便はほとんど感じないが、2級都市でもタクシーがさびの浮いたような車だったりすることがある。

 成長の続くネット販売だが上海をみると社会消費品小売総額に占めるネット販売の割合は11.2%、全国平均よりも5ポイント近く低い。主要な駅には大きな商業施設があり、最近はエキナカも充実してきている。都市部の充実ぶりは、地方から人を呼び寄せる要因にもなっている。休日には、上海でしか買えない物を求めてくる人も増えてきた。



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