24~25年秋冬メンズファッションウィーク会期中のパリは、これまで以上に多彩な日本ブランドの姿があった。
(ライター・益井祐)
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ショールームトーキョーに3ブランド
今シーズンも「トーキョー・ファッション・アワード」が主宰し、受賞ブランドを紹介する展示会ショールームトーキョーが開催された。24年の受賞者「FAF」「コウタグシケン」「シンヤコヅカ」「ソウシオオツキ」に加え、前回から続く「イレニサ」「タナカ」「テンダーパーソン」の3ブランドが参加した。
ニットのコウタグシケンはパリらしく、名画シリーズに「モナリザ」が加わった。心をくすぐるやる気のない筆圧、セーターの背中にはモナリザの後ろ姿も。やはり天才肌だ。ラメニットのスカジャンなど、デイリーで使いたくなるようなアイテムもあった。
「ソウシオオツキ」は、きもの地のシャツや数珠アクセサリーを見せた。和素材をリメイクしたやぼったいシャツは何度となく目にしてきたが、シルエットとディテールのせいか嫌な感じはなく、柄物にもかかわらずマスキュリンな印象さえある。ファッションにおいての和洋折衷の難しさをよく感じるが、彼は本当にうまいあんばいで仕上げている。
「シンヤコヅカ」は、以前からセールスを担当しているショールームのアザー・ワイズでコレクションを見せた。これまではガーメントに手描きでイラストなどを施していたが、今回はインド刺繍がアクセントになった。