MD予算設計の目的は?
Dさんに前回、「マーチャンダイジング(以下MD)の予算設計する目的は?」という質問を投げかけました。そして、答えられませんでしたね。
へい。その後に、せんせからディレクションMAPを作っているなら、その目的は何のためのか?を次回の講義までに、考えてこいと言われました。せんせ、今日は告知はいいんですか。
そうでしたね。MDセミナーを大阪と東京でまたやりますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。...では、Dさんが、シーズンMDのディレクションMAPを作る目的って何ですか? 因みに下記は、以前いた塾生のディレクションMAPです。あくまでも参考ですm(__)m
はい。以前せんせに教わったMDの仕事。顧客の要求・欲求に適うための、”5適”を実行することが、MDの仕事として大事!だということを考えると、ディレクションMAPを作る目的は、自ショップの、顧客の要求に適う、”適品”。”適時”。そして、強化商品というか多く売りたい商品と”適所”を結び付ける。そのことで、ショップに関わるメンバー全員に、今シーズンの品揃え政策の戦略・目標を共有してもらうことです。ある意味、今シーズンの自分のショップのMDにおける”意志”表明をする!ということに、なるのかな?
Dさん。以前では考えられない素晴らしい回答をありがとうございますm(__)m
ありがとうございますm(__)m 褒められて嬉しいです。
Dさん、んで先ほど”意志”表明という言葉を使っていました。これ、実はすごく大事なことなんです。
えっ?そうなんですか?
はい。今回のMDの予算設計をする!という目的は、自ショップの”意志”を示す!ということになるんです。
なるほど!
ただし、次期・次シーズンの商品の品揃え政策の意志を表明するというだけでは、目的の一つにすぎません。Dさんが、ディレクションMAPを作成する際に、ただ自分たちが、作りたい・仕入れたい・好きな商品を並べただけではありませんよね?
へい。当然、自ショップのコンセプトをまず第1に考えます。そして、前回のせんせの講義の追加商品の講義でも、良く言われた、自分たちショップの売り上げの癖、過去データを調べてから作成しています。
ブラボー! Dさん素晴らしい。その通りなんです。
ありがとうございますm(__)m(ブラボーって、相変わらずコイツは表現が古いな苦笑)
MDの予算設計をする目的は、”(次期・次シーズンの)自分たちのショップのMDにおける”意志”と”仮説”を数字で表現すること!”が目的なんです。
にゃるほど。
以前。この講義の中で、MDの仕事は2つに大きく分類すると、”商品面”と”数字面”の仕事に分類される。という話をさせて頂きました。Dさんが作成している、次シーズンのMDディレクションMAPは、”商品面”の意志と仮説を表現したものです。
にゃるほど。そう言われれば、その通りですね。
MDの予算設計をするという行為は、そのことを数字として表現すること。とくに、どんな商品が売れるのか?という”適品”。そして商品の投入・販売期間を表す”適時”。このことに密接に結びつく、適量の表現をすること。そして、セールして売るの?売らないの?等の適格を、具体的に表現することでもあるのです。
なんとなく、せんせが言っていることが理解できました。要は、自分たちのディレクションMAPとMDの予算設計がイコールとなるようなものしろ!ということですね。
はい。Dさんの仰る通りです。そして、そのことは自分たちショップのことを具体的に表現できるものでなければなりません。また、前回の講義でもお伝えしたように、売上・粗利・仕入・在庫とそれぞれ予算設計しなければならない!ということになります。そして、マーチャンダイザーにとって、MD予算設計は、最重要の仕事の一つということになります。
にゃーるほど。前回せんせに教わった”OTB表(売上・粗利・仕入・在庫表)で予算設計しなければならない!ということですね?
ブラボー。Dさん。その通りです。
せんせ。先ほどできるだけ具体的に予算設計しなければならない!と言ってましたが、どのくらい具体的に表現すべきなのですか?
はい。それはページ数の都合で次回に!ということで(笑)。
(もったいぶんなよ...)ということで、皆さん次回もお楽しみに(@^^)/~~~
95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立上をMDとして担当。10年よりフリーランスとして活動開始。シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。小売り企業へのMDアドバイスや専門学校での講義・また海外での講義等。現在、多方面で活躍中。www.msmd.jp