マネキンを救え! 廃棄トルソーがスピーカーに 

2017/06/07 04:27 更新


廃棄するはずのトルソーが個性的なスピーカーに変身

 日本古来の知恵と現代の技術・デザインを融合し、新しい循環型のライフスタイルを提案するブランディングチーム「Think・Cinq・Lab」(TCL、シンク・シンク・ラボ)は、廃棄されるマネキンやトルソーを有効活用する新しいプロジェクト「マネキンレスキュー」を始動した。

 第1弾としてトルソーをスピーカーに生まれ変わらせた「華音」(カオン)を開発した。内装設計やマネキンのアディスミューズ(東京)が賛同し、協力している。

 「破損や塗装のはがれ、型が古くなったなどの理由で数多くのマネキンが廃棄されている。廃棄にもコストや環境負荷がかかる。再利用して何か新しい提案ができないか」(TCLのアートディレクター、星野孝司さん)と考え、廃棄マネキンをインテリアやエクステリアとして生まれ変わらせようとアイデアを練ってきた。

 誕生したのが、トルソーを生地や革で覆い、ボディーに穴を開け、上にバイブレーション(振動)スピーカーを設置してトルソーそのものをスピーカーにするというもの。生地で覆ったのは傷やはがれを隠しながらファッション性も楽しめるようにとの考えから。「トルソーは弦楽器のようなフォルムのため、音が良く振動する」という。

 生地は、綿生地と金襴(きんらん)、本革がある。ブルートゥースのバイブレーションスピーカーをセットにし、想定価格は綿で4万~5万、金襴が7万~8万、本革が8万~9万円。B to C(企業対消費者取引)の受注販売をメインに想定している。今秋、百貨店などでのイベントを計画している。



 同ラボのメンバーはノルディスクジャパン社長兼ファッズインターナショナル社長で元東レの鷲﨑広信さん、エコマコ社長で岡学園トータルデザインアカデミー校長の岡正子さん、アクトレス視覚提案仕掛人集団社長の星野孝司さんら。

 鷲﨑さんがプロデューサー、岡さんがクリエイティブディレクター、星野さんがアートディレクターを務める。プロジェクトに関する問い合わせはアクトレス視覚提案仕掛人集団、電話03・6240・4419。



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