大手百貨店3月売上高 客数減で4割の落ち込み リーマン、大震災を上回る

2020/04/03 06:29 更新


 大手百貨店の3月売上高(既存店ベース、速報値)は前年実績に対して大幅に落ち込んだ。新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛など客数減が響いた。減少幅はリーマンショックや東日本大震災の直後を上回った。

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 三越伊勢丹は伊勢丹新宿本店が38%、三越日本橋本店が40%、三越銀座店が55%の減少だった。基幹3店計で、婦人服が49%減、紳士服が44%減、靴、ハンドバッグ、アクセサリーなど身の回り品が47%減で、春物全般が振るわなかった。

 高島屋は大阪店が47%、新宿店が41%、横浜店が37%、日本橋店が34%の減少だった。紳士服・雑貨が45%減、婦人服・雑貨が50%減だったほか、特選衣料雑貨が3割減を強いられた。

 大丸松坂屋百貨店は大丸心斎橋店、梅田店、東京店が5割減となり、婦人服、紳士服、雑貨が落ち込んだのをはじめ、化粧品が6割減となった。そごう・西武は西武池袋本店が31%減。

 阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店が41%減で、客数の落ち込みが響いた。支店・郊外店は食料品が健闘して0.6%減にとどめた。近鉄百貨店はあべのハルカス近鉄本店が38%減だった。

 免税売上高は三越伊勢丹、高島屋、大丸松坂屋百貨店が9割減となり、前月に比べて下落幅が広がった。

 4月は引き続き、感染拡大を防止するため、東京や大阪で今週末の臨時休業、営業時間の短縮が予定されている。売り上げの回復は当面、難しい状況だ。

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