ルミネの新井良亮社長は13日、都内で開かれた同社の賀詞交歓会で、全館セールの開始時期のさらなる見直しと営業時間短縮に取り組む方針を明らかにした。
セールについては「プロパーでしっかり売り、それでも残った商品を適正な値引き率で売ることを徹底してほしい」と参加した取引先ショップ関係者に強調。その上で、「冬については今年と同様、できるだけ早い時期にスタートし、夏はもっと遅らせる。8月スタートも視野に入れており、皆さんの意見を聞きながら、調整したい」と語った。
これまで夏のセールは7月中旬に開始。冬は「暑い時期が続き、プロパー販売時期が長く見込める夏とは異なり、年末年始は消費者の購買意欲が高まる。初売りとセールの時期をより近くすれば、販売スタッフの負担も軽減する」として、今年から初売りの翌日の1月3日(昨年は1月6日)に開始した。
セールを実施した1月3日から9日までの売り上げは昨年4月に全面開業した「ニュウマン」を除く既存施設ベースで前年同期比10・4%増、全社で14・4%増、12日までの累計売り上げも全社で4・4%増で、「順調なスタートを切った」と手応えを示した。
営業時間短縮については「今年4月以降、本格的に取り組みたい」とした。販売スタッフの人員不足が深刻化する中で、この間取り組んできたES(従業員満足)向上施策の一環。既に、毎年2月と8月に休館日を導入している。
さらに、昨年3月に現地法人を設立し、初の海外出店を準備しているシンガポールでの事業について、「昨年11月に出店場所が決まった。今秋に出店する予定」であることを明らかにした。また、20年にJR東日本が横浜駅西口に開業する大型複合施設に入る新施設をニュウマンとし、「単なる駅ビルから脱却し、20~30年先を見据えた新しいビジネスモデルを作る。今年2月中にコンセプトを固める」とした。
賀詞交歓会には約900人が参加した。