福井県勝山市の縫製企業、ラコーム。県内で完結できる物作りや街づくり、パプアニューギニアの縫製産業の育成支援など、様々な事業に取り組む。「変わったことと思われることは決して悪いことではない」と織田研吾社長は語る。
(藤浦修一)
楽・夢・幸を目指す
ラコームの社名の由来は、「楽・幸・夢」。楽しみ、夢を見て、幸せになることを目指す。アパレルメーカー向けのボトムのOEM(相手先ブランドによる生産)が中心だったが、今はデザイナー系の高度で複雑な縫製が増えている。
転機は16年。この年に長時間残業が問題となり、これが「働くということを改めて考える機会」となった。それまでは決められた期間・時間の中で、売り上げを作るために無理をしてきた。