熊本地震 ファッション関連も被害拡大

2016/04/18 17:02 更新


 2度の強い地震に見舞われ余震も相次ぐ熊本では、ファッション関連企業への被害が拡大している。18日午前の段階で取材できた小売業などで従業員の安否確認が終わり、深刻な人的被害情報は出されていない。しかし店舗や設備の損壊拡大に加え、従業員の自宅損壊、停電や断水、道路網の損壊、収束を見せない余震により出勤自体が困難な従業員が増えている。建物の安全確認が追いつかず被害実態さえつかめない店舗も増えており、営業再開の見通しが遠のいている。

 ファッションビルのあうね熊本ではエレベーター、エスカレーターとも機能が停止、復旧工事業者のスケジュールも調整がつかない状態で「営業再開の見通しが立たない」。熊本パルコは設備損壊以上に従業員の出勤状況が店舗によりまちまちで、全館で営業できる体制が整いそうにない。19日まで休業が濃厚で、「20日以降も再開は見通せない」。鶴屋百貨店はホームページ上で「当分のあいだ店内の安全確認と清掃のため臨時休業」と表明している。

 イオン九州が熊本県で営業するGMS(総合小売業)8店のうち18日に通常営業したのは2店だけ。イオン熊本と宇城、大津、熊本中央店では全館営業できず店外で臨時営業した。大型の熊本と宇城店では食品売り場の一部でも営業再開を急ぐ考えで20日には営業再開の予定だ。イオンモールは熊本、宇城の両SCとも余震続きで施設の安全確認が思うように進んでおらず、「再開の見通しは立てづらい」状況。

 イズミは大型のゆめタウン光の森、はません、サンピアンで18日も休業、光の森、サンピアンとも2度目の地震で被害が拡大し、「週内の営業再開が見えない」状態になっている。。

 専門店のベイブルックは、18日も市内全店で休業した。従業員の中には自宅が全壊した者もおり、「従業員それぞれの生活再建が優先。顧客もファッションどころではないだろう」として、当分休業する。動けるスタッフが店舗整理などを行っている。

アーケードが危険な状態で通行禁止となっている下通り


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