Banksyだけじゃない。イーストロンドンのグラフィティがおもしろい(宮沢香奈)

2014/12/17 11:12 更新




ファッションでも音楽でもアートでも、とにかく、”レベルが高い”という印象を受けるのがロンドンである。

最近では、完成され過ぎていて、それがおもしろくないと思う人もいるようだけど、何かと発展途中なベルリンから完璧なまでに整っているロンドンへ行くと衝撃を受けることがある。

同じように完成されている東京を思い出したり、ハッとさせられることも多い。”第一線”とはこうゆうことを言うのだと実感させられるものに出会えるのがロンドンなのかもしれない。

 

 

そんな完璧な街ロンドンで注目したいのが、”アート”である。イギリスは美術館や博物館の入館料が無料というのはすでに有名な話であるが、ロンドン市内には短期間では周り切れないほど多くの美術館やギャラリーが存在する。

滅多に見れない世界の名画に感動しながら、館内で未来のダヴィンチやゴッホを目指す若い画家たちがスケッチをしている姿がとても印象的だった。

ちなみに、スタッフに”ゴッホの作品はどこですか?と聞いても通じない。正しくは、Van Goh=ヴァン・ゴッ、または、ヴァン・ゴウと読む。ナショナルギャラリーで、ゴッホと言ったら全く通じず、メモに書いて渡したところ、そう説明された。

ちなみに、オランダ語では、”ホッホ”、フランス語では、”ゴーグ”と読むらしい。ゴッホとはドイツ語読みを日本語アレンジしたものらしい。日本で得た知識しか知らないということはこうゆうことである。

 アートの話に戻すと、ロンドンでは、そういった印象派の名画から、もっと前衛的なコンテンポラリーも充実しており、イーストエンドにおいては、街を歩くだけで素晴らしいグラフィティアートに出会える。

もとからグラフィティが好きな自分にとっては、歩いているだけで様々な作品に出会えることがとても嬉しかった。

   



 

ロンドンと言えば、Banksyが有名過ぎるほど有名であるが、有名無名に限らず、思わず立ち止まってじっと見たり、写真を撮りたくなる作品がそこら中に存在する。日本のように法律で制限されていないヨーロッパでは、パリでもベルリンでもクオリティーの高いグラフィティを目にすることが出来る。

前衛的なカルチャーを推進していることでも有名なベルリンでは、とても個人レベルでは書けないような大きなビルの壁一面に描かれている作品をよく目にするが、きちんと許可を得ているどころか、”ここに書いて欲しい”と逆オファーされることもあるらしい。

壁を勝手に占拠し、そこに”落書き”することは違法であるのはどこの国も同じかもしれないけれど、”落書き”をきちんとアートとして捉えているかいないかで、カルチャーの浸透、発展に差が出てくるのだと実感する。

 ベルリンは比較的オールドスクールなものが多いけれど、ロンドンは街の雰囲気にも合うスマートなスタイルのものが多いと感じた。ショーディッチ界隈を中心に、手書きとは思えないぐらい繊細なイラストからグラフィックよりなもの、メッセージ性の強いものなど、本当に様々である。

崩れたレンガ造りの建物や廃れた街の雰囲気は、どこを取っても絵になり、本物のストリートアートにスポットを当てるのだと思った。


 

 

ウエストのキレイなビルディングには似つかわしくないけれど、DOVER STREET MARKETでは、ストリートスタイルから取り入れたモードを多数展開しているし、地下フロアーの斬新な内装は、イーストの雰囲気を醸し出していてとても興味深かった。

まだまだ発展し続けるであろうロンドンに、これからも注目していきたい。






宮沢香奈 セレクトショップのプレス、ブランドのディレクションなどの経験を経て、04年よりインディペンデントなPR事業をスタートさせる。 国内外のブランドプレスとクラブイベントや大型フェス、レーベルなどの音楽PR二本を軸にフリーランスとして奮闘中。 また、フリーライターとして、ファッションや音楽、アートなどカルチャーをメインとした執筆活動を行っている。 カルチャーwebマガジンQeticにて連載コラムを執筆するほか、取材や撮影時のインタビュアー、コーディネーターも担う。 近年では、ベルリンのローカル情報やアムステルダム最大級のダンスミュージックフェスADE2013の現地取材を行うなど、海外へと活動の場を広げている。12年に初めて行ったベルリンに運命的なものを感じ、14 年6月より移住。



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