京都服飾文化研究財団(KCI)と京都国立近代美術館は今秋、展覧会「LOVEファッション―私を着がえるとき」を開催する。両者の共催展は9回目。19年の「ドレス・コード?―着る人たちのゲーム」以来の大規模特別展となる。9月13日~11月24日の京都国立近代美術館を皮切りに、12月21日~25年3月2日に熊本市現代美術館に巡回し、その後東京でも開催する予定だ。
「服を着る人、つくる人の情熱や願望をLOVE(ラブ)ととらえ、18世紀から現代までの衣装の展示を軸に、着ることの可能性や意味を考えるきっかけになれば」(石関亮KCIキュレーター)と企画した。着る人や創作する人の「ラブ」にあふれた作品のほか、服を着る主体である「私」の存在や認識を描いた、現代アートや文学作品も展示する。
5月18日に京都国立近代美術館で開いたプレセミナーでは、作品出展デザイナーの一人で「トモコイズミ」の小泉智貴さんと作家の朝吹真理子さんのトークショーが行われた。小泉さんは「昨年から美術作家としても活動を始めた。ファッションとアートの境目をなくすような活動に挑戦している。美術館に展示するに値する価値あるファッションを自分も追い求めたい」と話し、朝吹さんは「(トモコイズミの服は)水の中で泳ぐ金魚やコイを見るときのような、人が着たときに形態が変わる面白さがある」などと話した。