永遠の時を刻む カール・ラガーフェルドさんの追悼セレモニー

2019/06/24 11:00 更新


 【パリ=松井孝予通信員】カール・ラガーフェルドさんの追悼セレモニー「カール・フォー・エヴァー」が、「シャネル」「フェンディ」「カール・ラガーフェルド」の共催で、グラン・パレを会場に開かれた。カールさんのダンディーとユーモアを交えた56枚の大ポートレートが招待客2500人を見守るように会場いっぱいに飾られ、亡き人への寂しさをあたたかく包んだ。

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 デザイナーとして生涯クロッキーを描き続け、写真家、アーティストとしての才能を極め、文学、そして音楽へと貪欲(どんよく)に領域を広げていったカールさん。その独特の世界を、舞台演出家ロベール・カルセン氏が、故人の映像、インタビュー、ライブパフォーマンスを交え、一つの壮大なスペクタクルにした。

 カールさんと関わりのあった56人が賛辞を贈ったビデオを挟みながら、ティルダ・スウィントン氏、カーラ・デルヴィーニュ氏らが、故人が愛したヴァージニア・ウルフやコレットの一節を朗読し、チャーリー・シエム氏がカールさんの母が好きだったパガニーニを、そしてラン・ラン氏がカールさんがデザインしたスタンウェイでショパンを演奏。リル・バック氏のメンフィス・ジューキンダンスが祈りのように捧げられた。ファレル・ウィルアムス氏の先導で招待客がステージと一体となると、代表的なショーの映像が流れ、大きな拍手が鳴り響くなか、セレモニーは幕を閉じた。

カール・ラガーフェルドさんの追悼セレモニー「カール・フォー・エヴァー」
カールさんのポートレート
カールさんのポートレート


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