MBO(経営陣による買収)による上場廃止や、前年同期比約20%の減収…。新型コロナ禍で密を避けるアクティビティーとして注目され、急成長してきたキャンプ・ゴルフ業界ではこの間、リーディング企業・ブランドで驚きのニュースが相次いだ。こうした出来事から、キャンプやゴルフ用品ビジネスの将来を危惧(きぐ)する向きもあるが、参加人口などに目を向ければ需要の底堅さを確認できる。業界における「コロナ銘柄」の浮沈から、教訓と今後の展望をまとめた。
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レジャー分散化影響
コロナ特需の反動減を伝えるニュースで、最もインパクトが大きかったのは、スノーピークの業績悪化と上場廃止を目指す動きだろう。同社は00年以降、右肩上がりの成長を続け、14年にマザーズ(当時)、翌年には東証一部(同)に昇格し、キャンプブームを象徴する企業となった。
しかしコロナ禍が終息し、アウトドア以外のレジャー需要が復活すると、成長は鈍化。23年12月期は、売上高が前期比16.4%減の257億円、営業利益は74.3%減の9億円となり、上場来初の減収減益に陥った。
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