【記者の目】ブライダルリングにも多様性 競合ひしめく市場、カスタムで差別化

2024/03/11 15:00 更新有料会員限定


「ヴァンドーム青山」のラプラースは今春からエンゲージにも対応

 百貨店を主戦場とするファッションジュエリーブランドで、ブライダルリングのカスタムオーダー企画が増えている。ブライダル市場は競合がひしめく。いかに魅力ある提案をし、差別化できるかが課題となるなか、こうした企画は、嗜好(しこう)の多様化への対応がかない、購買体験の向上につながり、来店フックにもなるとして期待がかかる。

作る時間も楽しむ

 「ヴァンドーム青山」(ヴァンドームヤマダ)は昨年3月、カスタマイズできるブライダルリング〝パーソナライズドリング〟をリリースした。ベースのデザインの地金や仕上げ、表にあしらう誕生石などを組み合わせられる〝ラプラース〟を第1弾として発売した。好評を得て、昨年11月にはシグネットリングとキーパーリングをベースにした、より個性的な新作も出した。

 同企画は「リングにも多様性を求める流れがある」(ヴァンドームヤマダ)と見たことと、結婚までの過程を大切にするカップルが多いことから、リングを作る時間も楽しんでもらいたいとの意図がある。リリース後、ギフトやアニバーサリー、ファッションジュエリーとしての需要もあり、「想定以上にポテンシャルがある」として今後もシリーズを増やす。

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