福島県いわき市の「いわき靴下ラボアンドファクトリー」は、老舗靴下メーカーのウエスト(東京)が旧レナウンインクスから引き継ぎ、自社工場として23年1月から再スタートを切った。希少なダブルシリンダー編み機によるハイゲージの靴下生産に特化した工場で、原料手配から編み立て、つま先閉じ(リンキングなど)、出荷までの一貫生産を強みにしている。今後は自社ブランドの成長と海外向けOEM(相手先ブランドによる生産)の開拓に力を入れる。
技術を守りたい
ウエストは1902年(明治35年)に東京・早稲田で西村商店として創業し、靴下生産を開始した。44年に西村靴下工業を設立。64年に岩手県に子会社、東北ナイロンを設立し、パンティーストッキングの生産を始めた。当時、同業他社とともにストッキング業界の発展に尽力したという。88年に縫製事業に進出し、下着などの生産に着手した。90年に販売部門の子会社アイ・コーポレーションを設立。98年に西村靴下工業と東北ナイロンを合併し、商号をウエストに変更した。2004年には自社工場の閉鎖による生産事業の撤退で、ウエストのレッグウェアOEM企画・販売事業をアイ・コーポレーションに集約するなどの変遷があった。
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