ヨーカ堂 初の衣料品回収キャンペーン 環境配慮型商品も打ち出す

2021/09/30 06:25 更新


キャンペーン立ち上げのイベントには「レニュー」の商品を着た羽田美智子さんが登壇

 イトーヨーカ堂は環境省の「3R推進月間」を機に10月1~24日、全国の108店で初の衣料品回収キャンペーンを行う。手持ちの衣料品の3R(リデュース、リユース、リサイクル)を求める消費者ニーズに応えるとともに、環境配慮型商品の充実をアピールする。

 キャンペーンは肌着、靴下、レザー、ダウンなどを除く衣料品を持ち込んでもらい、1点につき10%割引きのクーポン券を発行するもの。再生ポリエステル「レニュー」で伊藤忠商事と協業しており、ポリエステル100%のものについてはレニューに再生する。それ以外も廃棄せずに資源として再利用する。同社ではセブン&アイグループとして行うペットボトルの回収のほか、羽毛製品や傘のリサイクルに取り組んでおり、今回、衣料品全体を対象にするものに拡大した。

 併せて、売り場では環境配慮型の衣料品を打ち出す。レニューを使ったオリジナルではフリース製品(2189円)のほか、カットソー製品、スカートなど多彩な服種を揃える。着心地や肌触り、デザインを重視する中に環境配慮を盛り込むことを志向、価格も従来品と同水準にした。21年秋冬物の中でオーガニックコットンの商品とともに好スタートを切ったという。

 同社はこの間、衣料品で環境配慮型の商品開発を強めてきた。自社で回収したペットボトルから再生した素材の使用は機能インナー「ボディヒーター」から学童の体操着、毛布に広がっている。表地に再生ポリエステル、再生ナイロンを使うダウンジャケットもあり、オーガニックコットンの商品も充実する。製造過程で使用する水の量を抑えたジーンズなど、環境配慮型のオリジナル商品はすでに売り場の3割程度に広がっている。意識を変える消費者に応えながら認知度も高まりつつあるとみており、回収キャンペーンを機にもう一段の浸透を目指す。

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