ISPOミュンヘン　環境負荷低減へ先端技術が揃う　機能性の向上も

　12月3～5日に独ミュンヘンで開催された「ISPOミュンヘン」は、革新性やデザイン性の高い製品・素材の展示だけでなく、サステイナビリティーや最新テクノロジー、健康など様々なテーマの講演やカンファレンスも行われ、多面的な情報発信の場となった。全体的にアパレルブランドの出展が減っているほか、「過去2年好調だったアウトドア用品の在庫がだぶついている」（ISPO）ことなどから、複数の大手常連ブランドのブースが無かった。主催者の最終報告では出展社数は約2300、来場者数は約5万5000人だった。

（ライター・吉田恵子）

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エコ促進のアイデア

　アパレルの展示では、スポーツアパレルのファッション化とオールラウンド化が顕著だった。ほぼ全ブランドが環境配慮を前提に機能性向上を進めている。

　街着にも合うトレイルランニングシューズが多く展示される中、「ウル」（アメリカ）の雪・氷対応のスパイク付きシューズは、高機能に加え、クリーンなフォルムと白色で際立った。ソールには、マイナス20度の極寒でも走りをサポートする柔軟性やクッション性に富む素材が使われる。アッパーには高防水性素材をシームレスに施し、内部の湿気を防ぐ。各所にリサイクル素材や生分解性素材が使われている。