和田充広駐パキスタン日本国特命全権大使らが、パキスタンの繊維企業グループのインターループを訪問した。同社グループは年間の生産見込みが、主力の靴下で7億足、アパレル製品2000万着、デニム製品600万着、スポーツウェア400万着という繊維製品製造の大手。
パキスタンは原料となる綿花生産が世界第4位。インターループはパキスタン最大の綿糸製造輸出企業でもあり、国際的な綿花調達のトレーサビリティー(履歴管理)の課題に対してもソリューションを提供している。今年の春ごろからは、グループ内にロジスティック関連事業専門会社を新たに組織するなど、ロジスティクスの強化にも取り組んでいる。

パキスタンは2億2000万人の人口のうち64%が30歳以下という豊かな若い労働力も魅力。昨今では欧米の大手企業が脱中国の動きの一環として、パキスタンでの生産を増やしている。日本とパキスタンの繊維産業は、第2次世界大戦後から続く70年超の長い関係がある。
視察後にはインターループのマサダック・ズルカーナイン会長宅で、近郊の政財界の有力者を交えた歓迎会が開かれた。